もの凄く気に入ったデザインの服を見つけ「これだ!」と買って帰るとクローゼットに同じような服をたくさん持っていた。
空腹で食品を買い込んでしまったが食べきれずにムダになった。
服を買う前に自分のクローゼットの中を想像する、食料品はお腹がいっぱいの時に買いに行くなどすれば解決できることでしょう。
とはいえ毎回実践するのは難しいですよね。
そこで今回は反射的に買ってしまう気持ちをセーブして、他の選択肢を見つけられるようになる練習法を紹介します。
この練習方法はThink Smart を参考に紹介しています。
直観を疑う方法を学んでおくと、すぐに言葉が出ない人や、会議などで話の辻褄が合わない部分を指摘するのにも役立つので、ぜひ身に着けておきましょう。
クリティカルシンキング「衝動を抑えられるか」確かめよう
どの問題にも「直観的に出せる答え」と「正しい答え」が1つずつ用意されています。
いくつ正解できるかまずは試してみてください。
問題①
商品AとBは合計で110円 。AはBより100円高い。Bは何円ですか?問題②
製造装置5台を5分間稼働させると製品が5個できる。100台で100個作るには何分かかりますか?問題③
1日で2倍になる浮き草。湖の全面を覆うのに48日かかる。湖面の半分を覆うのは何日目ですか?
引用:とっさに言い返せなくて悔しい!を克服できるクリティカルシンキング (答えの解説あり)
答え:①5円②5分③47日
3問正解率は17%なので、できなくても気にする必要はありませんよ。
「衝動をコントロールする力」とは
テストで正解できた人とできなかった人には、違いがありました。
その違いとは?衝動をコントロールする力、つまり意志の強さだったというのです。
意志が弱ければ、目の前にある物を獲得したいという欲求を抑えられないのである。
はい、知っています。当り前のことですが…。
ちなみにできる、できないはIQと全く関係ありません!
どちらの鳥が好きですか?
「手の中にいるスズメと屋根の上にいる鳥では、どちらのほうが好きですか?」との質問をすると意志の強さはよくわかると言っています。
ならば、と選んでみることに。
先ほどの質問で正解率が高かった人は「屋根の上にいる鳥」、正解率の低かった人は「手の中のスズメ」を好んで選ぶ傾向がありました。
もちろん私も「手の中のスズメ」です。が、だからなんだというのでしょう?
「手の中のスズメ」を選ぶ人は今あるもので十分満足と考える。そして目の前の安全な選択肢を好むから、結果的に衝動買いをするのだというのです。
当てはまっているようなきがするけれど、わかりずらい。
ではもう1問「いますぐ1万円もらえるのと、3年後に3万円もらえるならどちらのほうがいいですか?」
正解率が低い、手の中のスズメと答えた人は1万円と答える傾向にありました。
3万円のほうが確実に得をするのに人間は遠い先のことよりも目の前のことに意識が向いてしまうのです。
遠い先のことは不確実であるために衝動的な行動を取りやすくなるといえるでしょう。
ここまで読んで自分は意志の力が弱いかもしれない、衝動をコントロールできていないのかもしれない、と思った方は練習問題をしてみましょう。
クリティカルシンキング練習問題・全4問
合理的なのはどっち?
A いま1万円を取られる
B 3年後に3万円を取られる
文章で読むとAが合理的なのですが、実際その時になるとBと答えしまう人が多いのです。
人は手にしているものを失いたくないという気持ちが強いため、損をするとわかっていても先延ばしに考えてしまうのです。
どちらが当たる?
あなたは今、A・Bどちらの会社に転職しようか悩んでいます。そこで2人のうちどちらかの占い師にみてもらうことにしました。
A 当たる確率が60%で、料金が8000円の占い師
B 外れる確率が70%で、料金が4000円の占い師
どちらに占ってもらうのが合理的でしょうか?
答えばBです。Bの占い師に言われた会社の反対を選べば、70%の確率で当たります。
時速は何キロ?
あなたは車を運転して時速30㎞でAからBに向かい、帰りは時速60㎞でBからAにもどってきました。往復の平均速度は何㎞か。
A 45㎞
B 40㎞
答えはB。直観で考えると平均値を出したくなりますが、AからBに行くのに時速30㎞では2倍の時間がかかっています。
AからBを60㎞で計算すると、往復120㎞に3時間かかることがわかります。
正解率20%以下の超難問
ある父子が、自動車事故にあい父は近所の病院に送られ、息子は別の病院に送られた。
幸いにもその病院には天才と名高い院長がおり、その院長が直々に息子を処置してくれることになった。
しかし、病室に運ばれてきた息子を見て院長は即座にいいました。
「私には彼を手術することができません、彼は私の息子なので失敗が怖いのです」
事故にあった父は母の再婚相手だったのか?それとも別の事情がある?
答えはとてもシンプルで、問題の担当医がその息子の母親だったのです。
院長は男性に違いないと思い込むと、それ以外の可能性を探そうとしなくなってしまいます。
最後に【書籍紹介】
人は今のことしか考えられない生き物
3年後の3万円よりもいますぐ1万円がほしい、3年後に3万円取られるよりもいま1万円を失いたくない。
人間の思考の基準はいつでも今にしかないのです。
だから未来に起こる、得を選択できなかったり「思い出を美化」したりしてしまうのです。
「直観」に頼りすぎると合理的な判断ができなくなる。この本に書かれている言葉です。
もし「直観」で衝動買いをしそうになったら、それは合理的な考えか?別の考え方はできないか?と「意志の力」を強く持つ事が大切です。