部下と友達になる必要はない。
けれど仕事をうまく回すためにはそこそこ仲良くなっておきたい。
残念ですが、そう考える上司ほど部下に嫌われているかもしれません。
気を使い本心を隠して話す上司に対し部下は、本当の気持ちは何だろう?この人は本心では何を思っているのだろう?と不安を感じてしまうのです。
結論を言ってしまうと本心で話す人「わかりやすい上司」が部下には好かれるということです。
わかりやすい性格とは「これをしたら怒るだろう」「この人ならばこうするだろう」と行動の予測がつく人のことです。
反対に何を考えているのかわからない人ほど怖くて嫌なものはないと思います。
ヤクザ映画に出てくる親分などは何を考えているかわからない上司の典型です。
怒るかもしれない、褒められるかもしれない。
部下からこの不安を取り除くことができれば仲良くなることができるでしょう。
そこで今回はこちらの本を参考にわかりやすい上司になる方法、部下と仲良くなる方法をお伝えしようと思います。
部下と仲良くなる方法
仕事しやすかった上司・体験談
普段は本当にいいかげんでちょっと時間ができると世間話やおしゃべりをはじる人でした。
部下の服装にも適当で金髪の営業に「お客さんに覚えてもらえるね」なんて言って笑っていた時には驚きました。
もちろん会社の規定では禁止です!
その一方で仕事の内容には厳しく書類は何度でも直させるし、お客様への対応が悪い時には本気で怒られました。
とはいえ何をすれば笑うのか、何をしたら怒るのかパターンが決まっていたので部下から見れば超簡単で扱いやすい上司でした。
メリハリといえばいいのでしょうか?
ここだけきちっとやればあとは何をしても怒られないという安心感がありました。

その時の感情で「いい・悪い」が変わる上司が一番イヤ!
昨日はいいって言ったのに今日はダメなど行動に一貫性がないと部下は安心して仕事ができません。
<行動をパターン化しよう>
楽しければ笑うダメな時は怒る。
感情がわかりやすいほど部下との距離は縮まります。
「部下と仲良く」わかりやすい上司になる方法
指示の理由を教えてくれる
同じ内容でも指示の理由がわかるとモチベーションがあがります
理由もなくただ「これをやって」とか「残業して終わらせて」と言われたらその必要性があるのか考えてしまいます。
信頼できる上司なら別ですがたいして偉くもないくせに「いいからやれ」なんて言われたら怒りが収まらないのです。
期日が間に合えば部下への説明なんてなくても会社にとって同じでしょう。
しかし部下からすれば理由もわからず残業と言われたら同僚にグチの一つも言いたくなります。
ちょっと例を見てみましょう。
部下:「ヤバいっすね!マジがんばります!」
この場合同僚に話す時には

突然部長が資料見たいって言ったらしくて。
俺しかあの資料は作れないから残業で困ったよ~
と得意げに話すでしょう。
ですがこんな言われ方をしたらどうでしょうか。
部下:「なんで?」(来週でいいっていってたじゃん)

わかんないけど来週でいい資料をつくらされて。
残業して終わったからいいけど嫌がらせかもな
なんて思うかもしれません。
人は意味のわからない事をする時には大きな苦痛を感じるのです。
「仕事だから」と決めつけず理由を「わかるように」説明しなければ部下との信頼関係は築けないでしょう。
感情が読み取りやすい
思っていることがわかると部下は安心できるのです
いつも無表情で用件だけ伝えるのでは忙しいのか怒っているのかわかりません。
「ダメだなぁ」という言葉も真顔で言われたら怖いですが笑っていれば単なるコミュニケーションです。
感情が読み取りにくい上司の前では言葉の意味を理解するだけで部下は神経がすり減ってしまうでしょう。
以前、挨拶を日課にしたせいで部下から嫌われてしまった課長がいました。
挨拶は良いことなのになぜでしょう?
その課長は部下の机をジロジロと覗きながら無表情で挨拶をするのです。
無表情なので当然感情が読み取れません。
部下からは挨拶は口実で本当は監視目的だというウワサが流れました。
後から「部長がコミュニケーションがのために指示していた」とわかり、イヤイヤ挨拶をしていたから無表情だった。
という結論になりましたがそれでも今更感が強く部下は納得できませんでした。
この上司の敗因は行動のパターン化ができていなかったこと。
今までやっていなかった事を理由を伝えないまま初めれば当然まわりは不信に思います。
「わからない」→「不安」→「不信」です。
特に派遣社員がいる場合は無表情で見られていたら契約終わるかな?
笑顔で見られていたら給料上がるかな?など表情には敏感になりがちです。
いい時には褒める悪い時には怒る、という当たり前の感情がわからないと余計な神経ばかりを使わせて結果部下から集中を奪うことになりかねません。
最後に:わかりにくい上司が多すぎる
会社に言われたことだけしていればいい、派遣は深く知る必要などない。
線引きをはっきりさせる上司がまだまだ多いと感じています。
朝礼中に「やる気があるのか!」なんて突然怒鳴る上司も未だにいるのが現実です。
突然怒鳴るけれど誰に対して何に対して言ったのかはわからないまま。
そんなことがあれば自分かも?と全員が1日をモヤモヤした気分で過ごすことになるのです。
権力を持つと共感能力が落ちて他人の気持ちがわからなくなる。
という研究結果がありますが権力をもつ人こそ相手の気持ちを考えて「わかりやすい上司」にならなくてはいけないのです。
部下と仲良くなれなくて悩んでいる上司の方、言わなくては伝わりません。
まずは仕事の理由を伝えることからはじめてみてはどうでしょう?