あなたはユダヤ人が世界人口でどのくらいの割合を占めているか知っていますか?
答えは、世界の人口のうちたった0.25%です。
突然こんな質問を見た人は「お金の増やし方の話を聞きたいのになぜユダヤ人の話をしているの?」と思っているかもしれません。
しかし世界の0.25%しかいないのに、フォーブスが公表する長者番付で上位400人のうち60人がユダヤ人だと言われたらなんだか興味がわいてきませんか?
- マーク・ザッカーバーグ(FacebookCEO)
- ラリー・ペイジ(Google創業者)
- スティーブン・スピルバーグ(映画監督)
外国人はよくわからないという人も、どこかで聞いたことがあると思います。
この3人は長者番付にランクインする大富豪なので、皆ユダヤ人なのです。
どうしてユダヤ人に大富豪が多いのか、不思議だとは思いませんか?
結論を言ってしまうとユダヤの家庭では子どもにお金の教育をすることが普通とされているからです。
お金の話がタブーな日本とは真逆の文化ですよね。ですがそう考えると日本に億万長者が少ない理由にも納得がいくと思います。
そこで今回は、ユダヤ人が子どもに教える成功哲学「タルムード」金言集より【難破船の3人の乗客】を紹介したいと思います。
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「難破船の三人の乗客」
ある時、船が嵐に遭って難破しました。
流れ着いた無人島は、フルーツがたくさん実る島でした。
船は、その島で修理をしてから出航することになりました。
乗客は3人いました。
1人目の乗客は
いつ修理が終わって船が出てしまうかわからないので「取り残されたら大変だ!」と船から降りませんでした。
嵐で遭難したので何日も空腹続きでしたが、船が出航してしまう心配の方が強く、空腹は我慢することにしたのです。
2人目の乗客は
島には降りたものの、船が見える範囲内でフルーツを食べ、船の修理が終わる様子を見るやいなや大急ぎで船に戻りました。
とても急いだので満腹にはなりませんでしたが、何とか空腹を満たしフルーツで水分補給もできました。
3人目の乗客は
「嵐でこれだけやられたんだ、そう簡単には修理できないだろう」と考え、島の奥地まで入って行き大量のフルーツを入手しました。
奥地まで入ったため既に船は見えませんでしたが「まだ大丈夫だろう」とフルーツを満腹になるまで食べることに専念しました。
そして3人目の乗客は、お腹が満たされ船のあるところまで戻ったのですが、すでに船は出航した後で、無人島に完全に取り残されてしまいました。
船から降りなかった1人目の乗客は、栄養失調と脱水でその後の航海に耐えきれず、最後は船の中で死んでしまいました。
無人島に取り残された乗客も、島から脱出することができず、結局は無人島で死んでしまいました。
「難破船の3人の乗客」が教えるリスク管理とは?
3人の乗客の中で助かったのは、2人目の乗客だけでした。
この物語は単に乗客の未来を語った話ではありません。
自分のお金を増やすためにはどこまでのリスクが適正か、子どもにも楽しく考えさせるための物語です。
1人目の乗客
1人目の乗客は船から降りず、リスクを全く取らないタイプでした。
・船から離れたら出航に間に合わないかもしれない
・船の位置を見失ったら迷子になるかもしれない
リスクを全くとらなければ、リターンだって得る事はできません。
その行動の結果はさんざんなもので、慎重さがアダとなってチャンスを逃し、船の中で餓死してしまいました。

生き延びるためには船から離れるリスクをとらないといけないんだ!
3人目の乗客
生き延びるためには、リスクをとらなければいけません。
3人目の乗客はリターンばかりを考え、リスクを取りすぎてしまうタイプでした。
・果実を多く食べてお腹をいっぱいにしたい
・たぶん船の修理は終わらないから奥地まで行っても平気
大きなリターンには、大きなリスクが伴います。
3人目の乗客は楽観的に考えリスクを取りすぎたために、自分自身がリスクに負けてしまったのです。
その結果が無人島に取り残されて、死んでしまうというものでした。

慎重でも大胆でもどっちも失敗するならどうすればいい?
2人目の乗客が教える「適正なリスク」とは
2人目の乗客はリスクとリターンのバランスを考えた行動ができたため、物語で唯一生き残ることができました。
・船の位置を見失ったら迷子になるかもしれない
・果実を多く食べてお腹をいっぱいにしたい
・たぶん船の修理は終わらないから奥地まで行っても平気
これらを総合的に判断したのが2人目の乗客です。つまり
・島には降りるが、船が見える範囲内でフルーツを食べる
・船の修理が終わったら大急ぎで船に戻る
もちろん船を降りるということは、1人目の乗客のように「絶対に船に乗り遅れない」という保証はありません。
さらに船が見える範囲でフルーツを食べるということは「お腹がいっぱいにならない」かもしれません。
ですが、最初にも言ったようにリスクを取らなければリターンは得られないのです。
この物語は全ての可能性を考えた上で、最適な行動、最適なリスクをとることが重要だと教えてくれているのです。
日本の教育「貯金神話」は崩壊している
この物語を読んで自分はどの乗客だと思いましたか?
お金の話に置き換えた時、おそらくほとんどの人が1人目の乗客と同じ行動なのではないでしょうか。なぜならば
1人目の乗客=貯金のみでお金を管理
2人目の乗客=貯金と投資でお金を管理
3人目の乗客=ギャンブルで一攫千金
と置き換えることができるからです。

ギャンブルがダメなのはわかるけどなんで貯金がダメなの?
現在の普通預金はノーリスク、ノーリターン
現在の普通預金の金利は0.001%です。
これは10万円を1年間貯金すれば1円がもらえるということです。
銀行が倒産することは考えにくいですし、たとえ倒産しても1000万円までは法律で保護されているので失うことはありません。
とはいえ10万円を10年間貯金し続けても10万10円にしかなりません。
これは「難破船の3人の乗客」でいう1人目の乗客です。物語の結末になぞれば飢え死にするということです。
物語の考え方をするならば、リスクのない普通預金ではなく、ある程度のリスクを取らなければお金を増やすことはできないということになるのです。
※税金は考慮していません

でもそんなこと誰も教えてくれないよ?
40年前は普通貯金が正解だった
40年前は普通預金でも十分なリターンが得られました。
1974年では普通預金の金利は3%。ちなみに郵便局の定額貯金の金利は8%!!
私たち日本人はお金の話を好みませんし「みんな銀行に預けているから」と、なんの疑問も持たずに普通預金を利用しています。
確かに金利が3%ならば10万円を1年間貯金すれば3千円がもらえるということです。(郵便局なら8千円)
10万円を10年間貯金し続ければ13万4392円です。(定額貯金なら21万5892円!)
10年でお金が2倍に増えるなら誰も文句は言いませんし、普通預金を利用し続けるだけで十分利益は得られるでしょう。
しかし現在の金利は0.001%。すでにノーリスク、ハイリターンの時代は終わっているのです。
それなのに40年前と同様、貯金しかしないというのはあまりにも時代錯誤だと思いませんか?
これをきっかけに、ユダヤの教えやリスク管理について以下の記事で学ぶことをおすすめします。